手入れを忘れず
家内の車を触っていて思った。オヤジの愛車もそうだが、それなりに手入れを
して来た車は、古くなっていても手入れのし甲斐がある。今回もチョットだけ
手を掛けてやれば綺麗になる部分は多い。一番はやはり「未塗装樹脂」と言う
プラスチックやゴムが、塗装なしの剝き出しで使用されているパーツであろう。
ワイパー下の雨受け部分だったり金属と金属の接合部分に使われる事が多いが
経年変化と共に「白化」と言う現象が起き、本来黒いはずのパーツが白くなる。
全体に綺麗な白色になれば良いのだが、変に見苦しく白化するので困る。この
白化した部分を元の黒い樹脂に戻してやれば、車は引き締まってスッキリする。
白化の原因は樹脂の性質にある。加工性・コスト・耐衝撃性の良さなどの点で
PP(ポリプロピレン)と言う樹脂が多く使用されるが、この樹脂がめっぽう
太陽の紫外線に弱いと来ている。車用の樹脂には一般用樹脂と比べるとかなり
多めの紫外線吸収剤(UVカット剤)が添加されているが、経時変化で黒色の
顔料と共に変質し、樹脂から溶け出すのだ。その溶け出した後の樹脂が太陽の
光線を乱反射させ白く見せるのである。これはもはやPPの宿命なのであるが
早めのうちにUVカット剤が入ったシリコンオイルを塗布しておけば防げるし
白くなってからも乱反射を抑え、黒く見せる効果がある。家内の車もまだまだ
未塗装樹脂部分は黒く復活する。これからはオヤジの様に手入れをして欲しい。
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