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2024年8月 4日 (日)

阿波踊り回顧①

この季節が来ると、まだ小学校に上がる前の遠い昔を想い出す。父親の実家は

現在阿波踊りの無料桟敷で有名な「両国本通り」にあって、祖父がその場所で

自転車の総代理店を営んでいた。父親の兄や、弟二人も家業を手伝っていたが

次男の父親だけは家を離れて電力畑一筋を通した。そんな訳で幼少のオヤジは

たまに訪れる父親の実家が珍しく、結構悪さをして叱られたようだ。この時代

阿波踊りの「連」を作って踊り込むような馬力は無かったが、中央から踊りに

やって来る自転車メーカーのBSや、乾電池のメーカーなどを接待し、宿泊や

飲み会で歓待をしていたと聞く。乾電池は昔の前照灯は発電式でなく、乾電池

を入れるタイプだったからだ。店の玄関に大きな樽を幾つも置き、氷を入れて

飲物を冷やし、踊り終えた顧客に振舞っていたのを覚えている。天神祭りには

提灯舟をチャーターして新町川を流したこともあり、当時はそこそこの羽振り

だったようだ。当時一番メリットがあったのが「見物席」だった。母屋の二階

の窓から商店街の歩道のアーケード上に出られたからだ。そこは踊りの特等席

アーケードの上に座布団を敷き、スイカを食べジュースを飲みながら最終まで

踊りを見て、そのまま泊まって行く。子供としては最高の時間だった。そんな

親戚もみんな居なくなり、建屋も無くなった。両国本通りの無料桟敷に行くと

そんな遠い昔を想い出し、賑やかで陽気なお囃子の中に「秋」を感じてしまう。

Olad01

Olad02

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