不思議な体験記
オヤジが不思議な体験をした。こんな体験は初めてで、この現象を科学的には
何と呼べば良いのだろうか。「臨死」でもなく「正夢」でもない「幽体離脱」
と言うのともまた違う、とにかく気持ちの悪い体験であった。オヤジは寝床に
入ってから「ビデオ」を視る。主にサスペンスが多いが、見ながら寝てしまう
ことがある為「オフタイマー」は必需品だ。テレビは足元にあって、視る時は
少し枕を高くしてお腹越しに視ている。その夜は、途中で眠ってしまうような
事もなく最後まで録画を視終え、ビデオを消そうとリモコンスイッチを持った。
その時だった。フーッと目の前が暗くなって、意識が遠のいて行くのが解った。
声を出して隣りで寝ている家内を起こすことも出来ず身体を動かすことも出来
なかった。「あ~、このまま逝ってしまうのか」と思った。とにかくゆっくり
目がかすんで行き、テレビが段々暗くなって見えなくなって行くのだからそう
思うのも当然だろう。とうとう来たか~、と覚悟を決めた時、録画が終わった
あとのビデオのタイトル群が目に飛び込んで来た。部屋には電気も点いていて
そこにはいつもの寝室があった。最初は何が起こったのか判らなかった。もう
向こうに着いたのかと思ったが隣には家内が寝ていた。結局この現象、名前を
付けるとすれば「シンクロ夢」とでも言うのだろうか。現実のまま夢の世界へ
同期し、そのまま夢の世界で続きを見た訳である。かつてこんな夢を見た事は
なかったが、本当に不思議な体験だった。やはり睡眠不足が原因かも知れない。
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