名物は競争せよ
名物に旨いモノ無し、とよく言われるがそんなことはない。長い年月を掛けて
その土地の「顔」となった食物はそれなりに旨いモノも多い。菓子類がそうで
複数のメーカーが、一つの名物で鎬を削っているような菓子類は、中に極めて
旨いものが存在することがある。一般的に「土地みやげ」と称する菓子類には
KIOSKに並んでいる様な大量生産品の様に、ごくごく一般的な味の商品が
多いが、厳選された材料を使い、ある意味金に糸目をつけない状態で作られた
別格作りの銘菓には「これは旨い」と言うモノがある。知らない土地でそんな
逸品を販売しているお店に出会えるかどうかは全て「運」で、自分好みの味を
見つけることが出来れば、旅も更に楽しいモノになるだろう。オヤジがこれを
如実に経験したのは富山県の「鱒の寿司」だった。JRの売店や旅の途中では
一つのメーカーのものしか買えない「鱒の寿司」も、富山市内には多くの店が
立ち並び、様々な鱒の寿司が買える。お馴染みのメーカーのモノと比べて味が
どうこうと言うわけではないが、その店々によって味が全く違うのには驚いた。
どうして、こんなにも多くの種類が現地でしか買えないのか今でも不思議だが
自分好みの味を探せる様に、名物はやはりもう少し競争して欲しいものである。