夏のイベント②
福井県敦賀での夏のキャンプは、長い歴史の中でそのスタイルを徐々に変えて
行った。最初の頃は、海岸にたくさんのテントを張って自炊生活をしていたが
オヤジが参加して２～３年目の頃、戻り梅雨による「鉄砲水」でテントが全て
流されてしまう事があった。山側から降りて来た大量の雨水が砂浜の上を川の
様に流れる光景を初めて見たが、夜だったので異様で怖かった。そんなことが
あり、急遽ＯＭさんが趣味の釣りでお世話になっている民宿に避難させて貰い
廊下で寝たのを想い出す。そりゃ～そうだろう、７月の終り頃と言えば民宿は
書き入れ時だったからだ。そんなことがあって、翌年からはテントでの生活は
中止になり、お世話になった海岸近くの民宿を早めに予約し、宿泊するように
なった。しかし次に問題になるのが費用だった。民宿生活ともなればテントで
寝泊まりするような訳には行かず、参加者がグッと減った事から、先輩諸氏も
頭を痛めたようだった。そんな折、海岸近くのお寺の和尚がアマチュア無線を
やっていると言う縁から、そこのお寺に宿泊させて貰える事になった。こんな
ところもアマチュア無線のメリットである。御仏様が取り持ってくれたご縁は
その後長く続き、暫くして和尚が本山へ転勤、次に来た尼さんの代になっても
続いた。結局、最後までこのお寺のお世話になったことになる。正直なところ
一部座が抜けそうなところがあるほど古いお寺で、キャンプ前には畳を上げて
掃除をして布団を干すため、先発隊が行くほどのお寺だったが、宿泊する為の
布団や自炊をする為の所帯道具が揃っている上に、一番は大勢で押し掛けても
気兼ねが要らなかったのが最大のメリットだった。本当に楽しい時代が続いた。
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