もう50年前か
散歩の途中でスーツ姿の男性や、袴を着けた女性たちと大勢出会った。そうか
徳島大学の卒業式だ。若者の顔はみな晴れやかで希望に満ちており、それぞれ
所属した学科やクラブのお別れイベントに参加していた。時おり、沸き起こる
歓声に思わず、過ぎて再び帰り来ぬ青春の一日を思い出した。オヤジが卒業の
日は、最初に就職した会社の地獄の研修最終日だった。その日は任地の発表が
あり、最寄り駅までの乗車券が配られ、夜はドンチャン騒ぎの打ち上げが予定
されていたが、オヤジはそれには参加出来なかった。地獄の研修も刑務所とは
違い、卒業式に参加する事は許された。オヤジの場合、たまたまそれが研修の
最終日だったと言う訳だ。卒業式が終わったら、任地を教えるから社に電話を
入れるように言われていた。夜はお世話になった春日井アマチュア無線クラブ
有志による送別会も予定されていて、忙しい一日だった。式が終わり、単位を
なかなかくれなかった法学の教授を池に投げ込むイベントも話しだけに終わり
社に電話を入れた。「君はそのままそこにいて月曜日の朝、名古屋支店に出社
して下さい」と言われた。夜の「送別会」は「就職祝い」の宴に替わることに
なった。結局、愛知県には都合11年間に渡ってお世話になった訳だが、もう
あれから半世紀経った。もの忘れが増えたオヤジだが、あの日の事は忘れない。
そうですか、なかなか面白い話ですな、覆域が伝わってくるよ、入れに入れなくて良かった、どこかの卒は行祝いで乱痴気騒ぎで部屋ぶっ壊しで大問題、それから見ると、カワユイもんだ。
投稿: 東尋坊 | 2024年3月26日 (火) 20:45