AIでは無理だ
四月から多くの商品が値上がりをすると言う。これでは春闘で賃金が上がった
意味がない。鶏が先か卵が先かではないが、やはり「余裕」「ゆとり」が出て
初めて世の中活気づく。プラスマイナス=ゼロや、マイナスになってはダメだ。
この値上げは多分、化学品の業界も同様だろう。まだオヤジが現役で、購買の
責任者をしていたら大変な春を迎える事になっただろう。メーカーは、色々な
理由やゴタクを並べ値上げしようとする。よく話しを聞かないととんでもない
値上げをされてしまう。化学品の場合、値上げの理由に「ナフサ」の値上げが
持ち出されるが、ナフサに関連しない製品までも平気で値上げをしてくるので
購買担当は、よ~く勉強しておく必要がある。しかし購買の仕事は、原材料を
安く買うだけでは無い。安定供給させて生産を止めない事が最も大切であると
考える。福井の化学工場に転職した時、当時の工場長に「原材料を切らしたら
クビやからな」と言われた言葉が今でも頭から離れない。オヤジは、その事を
いつも念頭に仕事をして来た。液体原材料を入札制にする、と言う経営者にも
逆らった。そんな事をしていると、雪で原材料が入って来なくなった時、折角
近くにある基地タンクからモノが貰えないことが起こるからだ。偉そうに言う
訳ではないが、商売は実績と信用だ。1、2円高くても購入の実績があったら
原料の供給がひっ迫した時、メーカーの担当は何とかしようと努力してくれる。
それが商売だとオヤジは思っている。この部分がAIでは出来ないと思うのだ。
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