良い菌が気の毒
紅麹を使用した健康サプリメントが、腎障害を引き起こす問題で世間が揺れて
いる。本来は、何の問題も無い「紅麹菌」だが、何か別の原因物質が混入した
可能性が高いとして現在調査中だ。紅麹から波及する原材料を使用した製品の
自主回収に多くの会社が翻弄している。全く回収の必要性が無い製品もあると
思うが、人の体や口に入る製品を製造しているメーカーとは、こいつを疎かに
しては成り立たない。かつてオヤジが関係した会社もその一つである。徳島の
古くからの名産品「あわ紅豆腐」が対象だ。豆腐を紅麹菌で発酵させた食品で
もう随分前から販売されている。有名なレトルトの商品とは違って、知る人ぞ
知る商品なので、極端な痛手は無いだろうと思うが、風評被害と言うのは実に
怖ろしく、どんな影響が出るかはまだ分からない。この紅豆腐、オヤジは発売
当初少し食べただけだが、実は中国ではポピュラーな食べ物で出張した際には
よく食べた。塩味が強く、角砂糖ほどの量でご飯が一杯食べられる食品だった。
中国では「紅辣腐乳」と呼ばれ、日本でも瓶入りで販売されていることがある。
発酵食品なので「金山寺味噌」や「もろみ」にも共通するところがあったのを
思い出す。しかしそこは中国、使用禁止の「食紅」を使用した偽物も多いので
長期間食していたらオヤジも何か害が出たかも知れない。こんな問題が起こる
たびに「保障問題」が発生するが、そうなると必ず自分は食べていなかっても
腎障害を持った患者の中から「自分も被害者」だと訴える者が出て来る。この
現象が怖いのだ。いずれにしても、早く原因を特定して、こんな人たちが出て
来ても、キッチリとした検証が出来るようにして欲しい。善良な菌が気の毒だ。
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